超音波検査(エコー検査)とは
超音波(エコー)とは、人間の耳では聞こえないほどの高い音(空気のふるえ)のことで医療では20,000Hz(ヘルツ)以上の音のことをいいます。超音波検査は、からだに発射した超音波が臓器に当たって反射する性質を利用して、画像化・解析する検査です。
放射線を浴びる心配がなく、からだに負担を与えずに、腹部、乳腺、甲状腺、頸動脈、心臓まで幅広い検査が可能です。検査する部位に超音波用のゼリーをぬって、超音波を出す機器(プローブ)をあてて検査をします。病気の早期発見・早期治療のために、定期的にエコー検査をうけることをおすすめします。
①腹部(胸腹部)超音波検査
主に肝臓、胆のう、膵臓、脾臓、腎臓などの臓器に異常がないか、調べます。息を吸ったり吐いたり止めたり、体の向きを変えたりしながら、お腹の臓器を観察します。脂肪肝、胆嚢ポリープ、胆石、腎結石など、また各臓器の腫瘍性疾患(肝がん、腎がんなど)の発見に有用です。
②乳腺超音波検査
乳房内のしこりの有無、大きさ、性状などを調べます。乳房やわきの下に超音波用ゼリーをぬって超音波プローブをあてます。検査による痛みはありません。当クリニックの乳腺エコー検査は女性の検査技師が対応いたします。
③甲状腺・頸部超音波検査
首の前面にある甲状腺の大きさや腫瘤の有無、腫瘤の大きさや位置、形状、内部の状態などを調べます。さらに頸部のリンパ節が腫れていないかも観察します。
④頸動脈超音波検査
首の左右にある頸動脈に超音波プローブをあて、血管壁の厚さや血管の内側の状態を観察します。肥厚した血管壁やプラーク、血栓の有無を調べることで、動脈硬化の進行度合いがわかります。
⑤心臓超音波検査
胸部に超音波プローブをあて、心臓の大きさや壁の厚さ・動き、弁の状態などを観察します。また、心臓の中の血液の流れを観察し、ポンプが正常に働いているかも調べることができます。
超音波検査のよくあるご質問
- 超音波は安全ですか?
- 検査に使用される超音波は安全性が確認されています。体外から超音波を用いる検査のため苦痛はなく、検査前の特別な処置もありません。放射線による被ばくの心配がないので繰り返し行うことができ、体への負担が少ない検査のため、妊娠中や高齢者の方も安心して検査を受けることができます。
- 検査前に注意することはありますか?
- 腹部超音波を受けられる方は胃や腸のガスや内容物が検査の妨げになるため、検査前数時間の絶食が必要です。乳腺・甲状腺・頸動脈・心臓超音波検査には絶食等の制限はありません。
- どのようにして検査を行いますか?
- エコー検査はベットに横になった状態で行います。検査する臓器によって、仰向けや横向きになったり、腕を上げたりすることもあります。超音波が伝わりやすいように体の表面に検査用ゼリーを塗ってから超音波プローブをあてます。調べる部位によっては、息を止めたり、体の向きを変えたりすることがあります。